項 目 名 |
そ の 意 味 と 簡 単 な 解 説 |
斉田与三郎 道開 |
今日の産業九谷の道しるべを作ったのが二人の名工のひとり(もう一人は九谷庄三)。江戸時代後期、能美市佐野町で佐野窯を開き、金をより美しく彩らせる二度焼き技法を生み出すなど、現代の佐野赤絵に受け継がれる作風を確立し、また優秀な陶工を多く育てた。また佐野窯を上絵窯とし、素地窯を別に独立させたことで素地づくりと上絵付けが分業化され、製品の販売については生産にかかわったことのない人たちがするなど、それぞれの持ち味を生かした商いを始めるなど、分業制が佐野の地における産業九谷の草分け的役割を果たした。 |
皿 |
一般に、「小皿」(5寸以下 15から16cm以下)、「中皿」(6寸から7寸 21cmから22cmくらい)、「大皿」(8寸以上 23から24cm以上)と分類され、「大皿」には一尺以上の特大のものもある。 |
三田焼 |
古くからやきものが盛んであった摂津国三田(現在の兵庫県三田市周辺)で宝暦年間(1751~1764)から昭和初期に至る約180年間に焼かれていた陶磁器の総称 |
ジャパンクタニ |
明治に入ると、九谷焼は貿易品として盛んに海外へ輸出されるようになり、なかでも九谷庄三の作品はが外の博覧会で人気を博し、「ジャパンクタニ」の名を世界にとどろかせ、明治20年代九谷焼が日本での輸出陶磁器第1位となるまでにのぼりつめた時期があった |
祥瑞 |
明代末に焼成された染付の一様式。器底に「五良大甫」「呉祥瑞造」の染付銘があるところからこの名が起った。江戸時代初期、日本の茶人向けに制作された茶人好みの器が大量に輸入され、日本の磁器にも影響を与えた。鞘形,亀甲,丸紋つなぎ,立涌 (たてわく) などの幾何学文様を鮮麗な青藍色の染付で表わし,碗,皿,鉢など茶具類が多い。 |
白化粧 |
粟生屋源右衛門が文政5年小松で製陶を始めたとき、陶胎の上に白化粧した上に透明釉をかけ、一度焼いてからさらに上絵の具の諸絵の具で文様を描く、楽陶という技法を築いた。一見して、木工品のような印象を与える。 |
辰砂 |
陶芸で用いられる辰砂は銅を発色剤として高温で焼成して形成された鮮紅色のガラス質の膜をいう。 |
珠洲焼 |
平安後期から桃山時代にかけ、石川県珠洲市付近で生産された、中世の日本を代表する陶器のひとつ。生活の器として、甕・壺・鉢のほか、経筒、仏神像などの宗教儀礼に使うものなど、多種多様な器種を生産し、北陸はむろん、日本海側に船で運ばれ広く流通した。 |
青花 |
白磁の釉下にコバルトで絵付けを施した磁器のことで、中国における染付の呼称。元代に、ペルシヤより輸入されたコバルトを使うようになって、きめが細かく純白に近い磁器に濃厚な青色で施された、複雑な文様を表わした染付が、重厚な器形と調和し力感に満ちている。特に、明代に入ると、景徳鎮に官窯が設けられ、永楽・宣徳年間ものは、様式・技術ともに洗練された、巧みな作風を見せるといわれます。 |
炻器 |
陶器と磁器の中間的な性質を持つやきものの分類の一つ。素地が固く焼き締まったやきもので、非透光性である点で磁器と区別し、気孔性のない点で陶器と区別する。茶器などのほか、土管・火鉢などの大形物に用いる。 |
せともの・からつもの |
やきものが、江戸時代に入って、瀬戸,美濃で大衆向けの日常食器類が主として焼かれ、それが全国的にひろく流通するようになってから、大衆向けの日常用陶磁器の俗称が広まった。通常,せともの(瀬戸物)の語を用いるのは近畿地方以東の東日本であり,中国,四国,九州などの西日本では、からつもの(唐津物)と呼ばれている。同様に、からつや(唐津屋)とは陶磁器の製造や販売をする店として使われることがある。 |
ソーム・ジェニンス |
1900-1976 大英博物館の学芸員として、1957年秋から1958年春にかけての6ヶ月間に、日本と台湾を訪れ、日本の磁器とその窯(跡)、文献や記録などを調査研究し、その成果を『JAPANESE PORCELAIN』に著した。この中で古九谷の産地のことが取り上げられた、そんな簡単なことから古九谷の産地論争が盛んになったといわれています。 |
素三彩 |
素地のまま本焼きされ焼き締まった白素地に、黄・緑・紫などの鉛釉を使って文様を表し、低温で焼き付ける技法。まず、素焼きした素地に染付で文様を描き、その上に部分的に透明釉をかけ、そして本焼きした後に、染付部分の赤い色絵と、釉薬が掛けられなかったためビスケットのように焼き上がった部分に直接緑や黄色の色絵で文様を描いて完成させる。 |
染付 |
釉下彩の一つで、酸化コバルトを主成分とする絵具を使って素焼きした素地の上に図や文様を描き、その上に透明釉を施して焼成する技法、およびその製品をいう。釉下青ともいい、中国および朝鮮では青花と呼び、日本では茶碗薬・呉須とも呼ばれる。 |
|
|